2017年6月9日金曜日

凧で空撮

イタリアの美しい田園地域トスカーナに旅行を計画していて、空撮をしてみたいと考えました。今時ならばドローンが定番なのかもしれませんが、

・写真は旅行のついでなので、とにかく邪魔にならないよう軽くて小さいこと
・ドローンは日本で試せる場所が少ないし、海外でメンテや故障も気になる

という点からドローンは却下で、凧で撮影できないかと考えました。弱点として広い場所と風が必要という条件がありますが、旅先ならばチャンスはあるだろうと思いました。
調べてみると、凧による撮影は KAP という用語で昔からある手法のようで、大型の凧で 1kg 程度のカメラを持ち上げるような事例もありました。でも自分はサイズと重量をなるべく抑えたかったので、このようなものになりました。


市販の小型の凧とアクションカムを用意し、先人たちの事例を参考にしながら凧の糸にカメラを吊るすユニットを作りました。木とアルミを加工した簡単なもので、取り付けや角度調整は工具不要でできるようにしています。
これら全てでケースも含めても 300g 程度に収められました。畳めば鞄の隙間に入るくらいコンパクトで、旅行に持って行っても良いかなと思えるサイズです。すばらしい。(実際はもうひとつ使いやすい糸巻きも追加で持って行ったので、そちらの方が重かったです)

事前に近くの多摩川で実験。凧あげ自体の練習はわりとすぐ慣れましたが、カメラを吊るした撮影は少々コツがいりました。また、自動で回転しながら360度を撮影するモーター付きのユニットも作ってみたのですが、そちらは重くて不安定だったのでやめました。


そしてトスカーナへ。風が吹いた時間が少なかったので一地点だけでしたが、なんとか撮影できました。雄大。



ギリギリ見える程度の自撮り。


下から見た様子。タブレットから接続して上空の画像をリアルタイムでも見られますが、高度が高いと無線が届きませんでした。


爽やかな工作でした。
またどこかで凧あげするかもしれません。